図鑑用写真の撮り方5つのポイント |
1. |
美人を探せ(正常な草を探す) |
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雑草は、やせた土地などでは姿が貧弱になり、他の草などと密生する場合は徒長ぎみになり、その草本来の姿とは変わった形になります。撮影の際は、その草の特徴がよく分かる美しい姿のものを探して撮影することが大切です。 |
カワラハリコ |
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密生しているもの |
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1株だけで生育しているもの |
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2. |
八頭身がすき(草全体の姿を写す) |
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多くの図鑑の写真は花や実を強調したものが多いのですが、それでは草全体の形や、葉の形やつき方、茎の伸び方等の特徴的なことが分かりません。草全体の姿や雰囲気が分かるよう表現する必要があります。 |
フランスギク |
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花のみを強調したもの |
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葉・茎・花の様子がすべて分かるよう表現したもの |
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3. |
ライバルは消せ(目的の草だけを撮る) |
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雑草は単独で生えることは少なく、他の雑草と一緒に生えています。写真の中に他の雑草が入っていると、それを知らない人が見た場合は、どちらが調べている雑草なのかが分かりません。撮影する際には、他の草を取り除いて1株だけを残すか、単独で生えているものを探して撮影するようにします。 |
オオアブノメ |
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オオアブノメの手前にヒロハイヌノヒゲが写っている |
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周囲の草を取り除いて1株だけにしたもの |
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4. |
バックは単純がいい(目的の草を浮き立たせる) |
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雑然と生育した雑草をそのままの状態で撮影すると、目的の草を撮影したつもりでも、背景の雑草がうるさくて目的の草がよく分からなくなります。背景を単純にするよう、裸地の水田や単独で生育している個体を探し、裸地や川の水面、もしくは人工的にバックを作って撮影するとよいでしょう。 |
コヌカグサ |
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雑然と生育した状態を撮影したもの |
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バックを単純にしたもの |
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5. |
エクボを探せ(草の特徴を表現する) |
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イヌホタルイとクログワイのようにどちらも円柱状の茎をしているものは、茎だけを見ただけでは区別がつきません。両者の違いを写真で分からせるには、クログワイの茎基部にある膜質の鞘を表現する必要があります(イヌホタルイにはこれがない)。写真だけでその草だと分かる写真を撮影するには、種の特徴を知り、それを積極的に表現する必要がありますが、そのためにはまず撮影者自身が各々の草の特徴やポイントを知っている必要があります。 |
イヌホタルイ(左)とクログワイ(右) |
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上の写真からは両者の区別がつかない |
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ここがポイント! |
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ここがポイント! |
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